1月6日はテレビ局で、一日早い「七草粥」の取材が報道されていました。
これを見て、私はチョット考えさせられてしまいました。
1月7日の「七草粥」は疾病を祓う意味があり、七草粥を食べる風習は青葉の少ない時季にビタミンを取り入れ、ごちそう続きで疲れた胃腸を整えるのにも最適でした。
しかし、七草は1月7日では露地物は育っていません。この時季の七草は促成栽培かハウス栽培の七草でしょう。
スーパーや園芸店に並ぶ七草はあまり元気がありません。明治の改暦の時、人日の日付(1月7日)を旧暦のまま、新暦に据え置いた弊害です。
2月6日の「旧七草」の頃には露地物の丈夫に育った七草で粥を食べられます。
節分、立春も過ぎた2月6日の頃に咲く七草の若葉を食べることで無病息災と長寿を願うのです。
太陽の光を充分に受け、自然の雨や風を受けながら大地で生き生きと丈夫に育った七草でつくった粥だからこそ意味があるのです。
取材している人たちは何も感じないのでしょうか。このことに言及している取材はありませんでした。
不思議です。形式だけの年中行事やしきたりを実行するのではなく、本当の、真心のこもったしきたりにしたいものですね。
“ともいき”の和魂を忘れないようにしましょう。「日本人に返る」ことはとても大切です。
●ゆっくり、焦らず、丁寧に一日一回、「ともいき暦」を。「ともいき暦」はあなたの生活の知恵です。
<春とは。>元日、三ヶ日、小正月(1月15日)ころまでは、あちこちで「迎春」「新春」「頌春」「賀春」など「春」の字を多く見かけます。
何故この時季に春なのでしょうか。元日、新年を迎え一週間もしないうちに「寒の入り」となり、一年で一番厳寒の小寒と大寒の節気を迎えるのです。
いくら春が待ち遠しいといっても少し早すぎます。
その理由は・・・・・・・・・・・。明治政府の改暦により、明治5年(1872年)12月3日が明治6年1月1日となり、この日から旧暦を廃止して、世界共通の新暦、現行カレンダーを使用するようになりました。
それまで千数百年も使用していた旧暦の元旦は立春に一番近い朔(新月)の日ですから、新年はまだ寒い時季ですが、身の回りには春の兆しが感じられる頃です。
今年の場合は1月31日が旧暦の元旦(NPO PTPLでは“ともいきの日”といっています。)、2月3日が春の節分、そして2月4日が「立春」、春が立つ日です(一陽来復して春になる日)。旧暦では新年に「迎春」「新春」といっても季節的に違和感は全く感じられませんでした。「新年」と「春」はひとつの「対」になっていたのです。
この旧暦の風習が改暦となって、以後も慣例化して新年に春の字が何の疑問もなく、そのまま使用されるようになったのでしょう。皆さんはどのように考えますか。季節感のズレを感じませんか。
●お隣の国、中国・韓国・台湾では1月31日からの春節の準備が始まりました。中国・北京では大気汚染、PM2,5で昼でも視界が悪い日が続いているようです。
CNNのニュースなどではほとんどがマスクを着用している道行く人びとへの取材が盛んで、春節の長期休暇には大気汚染がないよう、天気の良い春節を迎えたいといっていました。また、日本の大晦日に相当する1月30日の花火や爆竹が大気汚染の悪化につながるとして控えるようです。
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