97) 世界的に、止めようのない脱炭素社会への流れに水を差す米国。米国はどこへ行こうとしているのか。

 地球温暖化を食い止める国際協調、ようやくまとまった「パリ協定」を離脱するとトランプ大統領は宣言しました。米国は温暖化ガス排出量が中国に次いで多く、両国の排出量は全体の40%近くを占め、この穴を埋めるのはとても困難だと思われます。オバマ前大統領は途上国の温暖化対策支援に30億ドルの拠出を約束しましたが、トランプ大統領は取りやめを表明しています。
パリ協定に未参加の国はシリアとニカラグアの二か国だけで離脱は米国の孤立を嫌でも印象付けます。しかも温暖化対策で指導的立場を占めていくのは、米国とともにパリ協定を主導した中国になります。国際社会での米国の地位低下は避けられないでしょう。
離脱表明に、反発する動きが米国各地で広がり始めました。離脱に反対する、州知事や市長、大企業が相次ぎ、その動きは全米に広がり、自治体レベルで脱温暖化に取り組む動きも広がっています。
日本がどう国際社会で対米国外交を展開していくのか? 固唾をのんで見守りたいと思います。ある意味で、日本のこころ“ともいき”“ともうみ”“ともさち”そして“和”(ジャパネスク)を充分に発揮する、外交手腕の見せ所です。期待しています!!

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