日本という国が外国人によって伝えられたのは、13世紀、日本を「黄金のジパング」と紹介したマルコ・ポーロ(イタリア)の『東方見聞録』が有名ですが、日本を訪れて書かれたものではありませんでした。
実際に来て日本の情報を伝えるようになったのは、16世紀、群雄割拠の戦国時代で、その最初の訪問者は日本にキリスト教を伝道した宣教師フランシスコ・ザビエル(スペイン)でした。
ザビエルは「東洋の使徒」と呼ばれたイエスズ会創立期の司祭です。
東洋を伝道中、日本人ヤジロウと会い、その知性・人格にいたく惹かれ、日本人一般の資質を聞き取り、キリスト教東洋伝道の成果は日本でこそ果たされるものと決意し、1549年(天文18)、鹿児島に上陸したのです。
海外へ向けた交際した限りにおいて、いままでの諸国民のうちでも最良のものであり、異教の国民中、日本人に比べられるものがあるとは考えられない。
彼らは人と交わることにおいて非常に親切であり、一般に善良であって、悪心を抱かず、あらゆる他のことにもまして名誉を重んじる。
彼らは一般に貧しいが、貴人も平民もそれを恥辱とは考えていないと、それまでザビエルが日本について観察したことを書き送っています。
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