ウイリアム・グリフィス(アメリカ)は教育者。
福井藩の招きで1879年(明治3)に来日、同藩の化学校などの教師を務め、廃藩置県などで揺れる日本に4年近く滞在しました。
その間、数人のヨーロッパ人が襲われたり殺されたりしますが、グリフィスはその原因を、外国人の持ってきたコレラや悪病、いやしい不義、残忍な暴力、火酒(ウイスキー)などとひきかえに、日本にどんな恩恵があったのか。
国民の生活を再建するために力強い努力している日本を、真に鼓舞し励ますどんな言葉があったかとむしろ非は外国人の側にあると述べています。
古い文明を破壊するための新しい文明をもってくるのを手伝いに、知識の建設者として私は福井に来た。しかし、因習破壊者になることは難しかった。
しばしば自分に問うた。なぜこの人たちをそのままにしておいてはいけないのか。みんな充分に幸福そうだと述懐しています。
この時期に日本を訪れる外国人は、例外なく日本の開国に何らかの形で携わる人たちですが、心ある外国人は必ず自分に問うようです。
これが日本にとって本当に良いことなのだろうかと。
目上の人や祖先への尊敬、両親への従順、優しい態度、一般に認められた礼儀の良さ、そして気前の良い衝動的行為ということでは、日本人はキリスト教国の国民に匹敵する、いや、むしろ多くの国民より優れているとまで言っています。
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