⑳ジョセフ・コジェンスキー(チェコスロバキア)

 ジョセフ・コジェンスキー(チェコスロバキア)は教育者。
世界一周旅行の途中、1893年(明治26)に友人ジェスニチェックと共に来日、ボヘミア教育総督として日本の教育制度や学校の視察を行い、あわせて日本各地を旅行しました。
横浜に第一歩をしるしたとき、夢想だにしなかったような驚くべき情景が目の前に現れた。
それは夢であろうか、それともまことであろうか。
絵のような衣服を身に着けた小さな人間が大きな税関の建物のなかを、舞台の上の生きた人形のように動き回っていると初めて接した日本に対する驚きが素直に出て、ハーンの印象と似通っているところも面白いことです。
コジェンスキーは教育者らしく風俗や人物を主に観察し、とくに子どもたちにやさしく接する母親や大人が子どもを大切にする風習などを見て、日本は子どもの楽園だとまで評価しています。
コジェンスキーは横花に上陸後、東京・日興・鎌倉などを巡り、東海道を下って京都を経て長崎から離日しました。
わずか1か月ほどの滞在でしたが、日本文化の見方は卓越しています。
たとえば日本庭園は利益や効用のためにつくられるのではなく、精神的喜びを目的としている。
だから日本人は庭を見て、想像力でそれを大きくすることができると言っています。
長崎から離れる時コジェンスキーは、この魅力ある国を一度訪れ、その歴史を学び、その神聖な森のなかを歩き、そしてその町や村を見たいという私の願いは達成されたのであると感謝の言葉を述べています。

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